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マブラヴオルタネイティブ の売れ筋商品

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マブラヴ オルタネイティヴ(全年齢版)

 この作品が発売されて、時間は経過しましたが、今、あえてお薦めしたく思います。

 作品の概要は、あえて省き、テーマ的なものについて、再考してみました。

 私たちは、このゲームで疑似体験出来ること、それは、なにかを成そうとする時、どれほどの気概や努力、覚悟があったとしても、そう易々とはいかないことを、容赦なく、衝撃的に、残酷なまでに突きつけられ、その上で「強くなれますか?」と、自らに向き合わせられることです。
 この世界に、時に「愛すべき笑い」の要素はありますが、上記した根幹の部分に、一切の手加減はありません。
 泣こうが喚こうがキリがなく、頑張って頑張って、ようやく、ささやかな一分野で認められ、自分の努力が反映された、報われたと思った直後に、その覚悟など比肩できない、新たな衝撃によって打ちのめされ、それが連鎖し続けます。
 各キャラクターに、それぞれの重い背景があるのですが、私たちの「疑似体験の視点」となる主人公、白銀タケルは、先ず、BETAという恐るべき異星起源種と戦うため、その戦いの動機を裏付ける「立脚点を探す」こととなります。
 この世界観の中の「死」は、想像を絶するほどに「近く」あり、立脚点がなければ、命がけで対処しえないからでしょう。
 そして、立脚点は、ある段階で見つかります。いや、見つかったかのように思えます。
 しかし、自分では手に入れたと思えていた戦いの覚悟や意義が、心底から見出したものではなく、単に、状況に引きずりまわされて「自分を納得させるための覚悟や意義だった」ことが、タケルの揺らぎを生み続け、谷の底に突き落とされるような連鎖を繰り返します。
 この辺りは、正直、辛く、ここが、「人を選ぶゲーム」と評される所以でしょう。全年齢対象というより、ある程度の精神的耐性を備えていなければ、頓挫すると思います。
 タケルは、最終決戦の中にあっても、迷いや戸惑いを憶えます。
 人としては、当然の反応ですし、このレベルで、精神的な強さと冷静さの象徴にあるのは、影の主人公ともいえる「香月夕呼」の方です。

 今、あえてお薦めするのは、このゲームで何度も疑似体験を繰り返し、最初の「泣いた、笑った、感動した、ありがとう」の気持ちは変わらず、その上で、もし「強くなりたい」のなら、徹底的に、このゲームで白銀タケルを疑似体験すること‥‥‥そういう視点から、お薦めしたくなったからです。
 精神的な強さと優しさが、真の意味で、「生き残る鍵となっている」病んだ現代社会において、マブラヴ・オルタネイティヴが、強く生き抜いていくための心の火を灯してくれる可能性、それを無視して素通りすることは、大変な損失だと思い、「皆様」にお薦めいたします。

上記レビューはAmazon.co.jpより取得しています。