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GUNSLINGER GIRL 11 (電撃コミックス)

相田裕「GUNSLINGER GIRL」11巻目。

シリーズの中でも最も激しい、肉迫した戦闘が描かれる。
ジョゼとジャンが最も憎むテロリストで仇でもあるジャコモ率いるヴェネツィア派の占拠計画。
それを阻止するために社会福祉公社のフラテッロ達が総出で突撃をすることになる。
 とてつもない動きのスピード感や迫力と共に、一瞬一瞬の攻防がこれ以上ないくらいに丁寧に描かれている。
この絵的な「力強さ」は今のガンスリならではの醍醐味だと思う。表現も構図も初期と比べると大分タフになった。
読み手が身震いするほどの生と死を賭けた命懸けの攻防。
敵が敵なだけに、いつもの数倍緊張感も大きい。

しかし何よりも素晴らしかったのはトリエラの存在。彼女の成長。
10巻からの流れで彼女は明確な意思を持った。
公社の人形ではなく、一人の人間の女の子としての当たり前の感情、それが蘇った。
好きな人の為に生きること、生き抜くこと。
それを決意した彼女の行動はとても美しいものだと思った。ヒルシャーの歯を食いしばるように彼女を見守る描写も胸を打つ。

しかしそれらとは真逆に、ジョゼとジャンの兄弟に関してはなりふり構わない様子で、
ジャンはともかくジョゼがあそこまで感情を剥き出しにし、義体のことを考えない様は相当のインパクトがあった。
 なぜ彼らがそこまでの行動をとるのかは客観的事実の他にもこの巻の後半に収められている彼らの過去話、
それでまじまじと実感出来ると思う。 尚、クローチェ兄弟の過去話は12巻まで続くようで、そこで復讐心の根っこが描かれる模様。


色々な感情や状況が交差する11巻目。最後まで無感だったベアトリーチェがあの瞬間、何を思っていたのか。
それとも最後の最後で何かしらの感情が芽生えたのか。 読み終えてからふとそんなことを考えた。

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