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ローゼンメイデン の売れ筋商品

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ローゼンメイデン 5 (ヤングジャンプコミックス)

 遂に、待ちに待った『まいたジュン編』が再開しました!!
 掲載雑誌がYJに変わってから、バーズ版の原作を新たな表紙でもって再版した『RozenMaiden 特装版』が全7巻出ており、これが所謂"まいたジュン"の物語でした。一方で、一般に『まかなかったジュン編』(或いは『大人ジュン編』)と呼ばれているのは、YJ移籍直後からスタートし、単行本にして『ローゼンメイデン』の1〜4巻までを指します。

 さて、本巻を端的に表現するならば――『原点回帰』――この一言に尽きるでしょう。これは、『まいたジュン編』に戻ることに他ならない訳ですが、単純に舞台や視点が戻っただけではありません。本巻からは、作品の質的バランスや空気感といった、細かな要素までバーズ版のそれと同質のものを感じることが出来ました。
『まかなかったジュン編』は、本質的には間違いなく"ローゼンメイデン"という作品でありましたが、主人公が(一応は同一人物ながらも)大学生に変更されたことにより、それまでとは大きく異なった視点の下で作品が展開されていきました。その為、"周囲との関わり合い"という内面的課題は共通していても、そこから生じるエピソードは中学生主人公のものとは異なる性質のものであり、やはり「新しいローゼンメイデン」という印象を多少なりとも受けていたように感じます。また、本筋の世界が存在する上でのパラレルワールドという位置づけから、ドールたちのみならず、そこに登場する人物や、世界そのものにまで"かりそめ"というイメージが付いて回っていたように思います。
 そうした世界観の下で、およそ2年半にも渡り連載が続けられていた為、私は「これが今のローゼンメイデンなのだ」と思いかけており、『まいたジュン編』に戻っても、このバランス感覚のまま話が進行していくのだと考えていました。
 
 しかし、本巻の頁をめくった途端に、バーズ版時代の、あの"薔薇乙女"然とした空気感が私の脳裏に蘇ってきたのです。それは読み進める程に高まり、同時に私の心に安心感を与えてくれました。そして読み終えた時、私は「("まいた世界"の連載に)3年間ものブランクがあっても、当時の(バーズ連載時の)世界はまだ作者の中に確かに残されていたのだ」と確信していました。

 ネタバレを避けて説明させて頂いたら、抽象的で実に分かりづらい説明となってしまいましたが、本巻は、『まいたジュン編』で本作の虜になった読者には本当にお勧めです!!「これこそが『ローゼンメイデン』の真骨頂だ」と断言できる内容になっています。
 人物、世界観、質的バランス、伏線……あらゆる面で『まいたジュン編』が再スタートを切りました。是非、本巻を読み、既刊の『まいたジュン編』を読み返し、安心して今後の展開に期待しましょう。

<追記>
 どうやら、バーズ版の5巻とレビューが混同してしまっているようですね。Amazonレビューでは稀にこういった現象が見られます。商品について誤った認識を持たない為にも、レビューをご覧になる際には、内容や投稿日を確認することをお勧めします(自分はこの商品の他のレビューを見て、一瞬『???』状態になりましたので)。

上記レビューはAmazon.co.jpより取得しています。